在庫管理術
調達リードタイム【調達LT短縮のメリット・デメリット、リードタイム短縮の方法とは】
製造業の調達リードタイムとは
調達リードタイムとは?
調達リードタイムとは、製造に必要な原材料や部品、外注品の発注、納品、受け入れ検査にかかる所用時間のことをいいます。調達リードタイムは、発注してから納品されるまでの期間を示す「納品リードタイム」、受け入れ部署で受け入れ処理にかかる期間「受入リードタイム」、受付処理済の購買品や外注品の受入検査にかかる期間「検査リードタイム」で構成されています。
今回は調達リードタイムの数え方や、調達リードタイムが長い在庫とは何か、調達リードタイムを短縮するメリット・デメリット、調達リードタイム短縮の方法について解説します。
調達リードタイムの数え方【調達リードタイムの計算方法は?】
調達リードタイムの数え方は、発注した日を起点にします。
つまり「調達リードタイム1日」が発注日の翌日、「調達リードタイム3日」とは発注日の翌々々日に現場からの納入要求に対応できる計算です。
リードタイムが長期化しやすい在庫
一般的にリードタイムは短い方が良いとされていますが、以下に該当する調達リードタイムが長くなる傾向があります。
- 調達品の選定・調達元の決定が必要な場合
- 調達する在庫が製造品の場合
- 海外から輸入で調達する場合
特に②と③のケースはリードタイムが長期化しやすく、不安定になりやすい傾向があるため、製造現場で欠品を恐れて余分に在庫を持つことが多く、製造業の過剰在庫の大きな要因となっています。
調達リードタイムを短縮するメリット・デメリット
調達リードタイムを短縮すると以下のような大きなメリットがあります。
- 在庫保管コストの削減
- 在庫管理業務の軽減
- キャッシュフロー改善
調達リードタイムは他のリードタイムと比べて短縮方法が調達先に要請する・調達先を変更する、といった手法に陥いりがちです。
この手法でリードタイムの短縮を図ろうとすると、製品の品質の低下やサプライチェーン・他部門との関係悪化を招くというデメリットがあります。リードタイムの短縮方法に無理がないか検討したうえで慎重に進めることが大切です。
調達リードタイム短縮の方法
在庫管理業務・発注業務の見直し
自社内で生産部門から調達部門へ発注依頼の連絡にリードタイムがかかると、調達業務に支障をきたします。調達部門への連絡を確実にし、調達部門の発注遅れや発注漏れをなくす自動発注機能や発注残管理を正確にする在庫管理システムがあれば、調達リードタイムを短縮できます。
サプライヤーとの連携強化
調達リードタイムのうち、サプライヤー内の生産リードタイムが長い場合は、サプライヤーと連携し、一緒に改善点を見つけリードタイムを短縮していきます。調達元のサプライヤーから調達先の部品や製品の在庫を遠隔隔離できる仕組みがあると、供給が安定し、調達リードタイムが短縮できます。
自社他部門との連携強化
自社の他部門との情報共有が不足していると調達リードタイムに悪影響がでます。必要な仕掛品の数量や供給タイミングを見える化し、前工程に連絡できるシステムの導入が調達リードタイム短縮に役立ちます。
モノ・情報の淀みをなくす重量センサという技術
社内の在庫管理や発注残管理、遠隔の在庫を把握する遠隔在庫管理、工程内の部品や仕掛品を見える化する工程管理を一気に叶えるのが重量センサという技術です。
この重量センシング技術を用いて在庫を見える化し調達リードタイムを短縮することができます。
部品を納入する企業の在庫を残数把握するには、移動や残数管理労働力とコミュニケーションコストがかかり調達元・調達先双方の負担となります。
そこで在庫置場に重量センサを搭載したデバイスを設置。その上に在庫を載せてその重さから個数を計測し、データをクラウド上に保存することで在庫管理の遠隔管理を自動化できます。もちろん社内の別工程や倉庫の在庫管理も可能です。
取得したデータは管理画面経由で、どこでも閲覧でき、現場に運用負担をかけることなく、「在庫の見える化」を実現します。
調達リードタイム短縮に役立つ「スマートマットクラウド」
IoTで在庫管理を自動化、工程カイゼン・DXを進める
スマートマットクラウドはリアルタイム実在庫の見える化で在庫管理、工程カイゼン・DXを進めるIoT SaaSプロダクトです。IoTで現場のモノの動きを捉え在庫管理を自動化、その上で工程内のモノの流れを分析し問題を見える化します。さらにリアルタイム実在庫データを武器に工程を跨ぐ流れの澱みを特定しDX、現場力の向上に寄与します。
在庫置き場に出向くことなくリアルタイムで管理画面から部品と仕掛品の在庫数を確認できます。在庫確認や補充タイミング把握のため、倉庫や工場内を走り回る必要はもうありません。
スマートマットクラウドは生産工程の進捗状況も可視化。
後工程からひとつ前の工程に、必要な部品を、必要なタイミングで、いくつ必要かを自動で伝えることで、製造業の生産プロセスに潜むさまざまな課題を解消します。
◆特徴
- 遠隔で在庫を一元管理:倉庫や各拠点の在庫を管理画面で一元管理
- 需要に見合った供給を実現:ひとつ前の工程に伝え、過不足なく生産できる
- 生産効率を最大化:リアルタイムかつ自動で伝え、ムダがない