在庫管理術
在庫管理の自動化【なぜ自動化が必要?棚卸や発注を自動化する方法とは】
在庫管理の自動化とは、これまで手動で実施していた入出庫管理や返品管理、棚卸、発注作業をオートメーションで行う仕組みに切り替えることをいいます。
この記事では、在庫管理の自動化について、自動化を急ぐべき理由、在庫管理効率化ツールの限界、在庫管理を自動化する技術について解説していきます。
在庫管理の自動化を急ぐべき理由
先進的な技術を積極的に導入している企業でも、在庫の点検やカウント、コードやタグの読み取り、在庫情報の記録、発注判断を手動で実施している企業がまだまだ多いのが現状です。
業務の自動化を進めるか否かを判断する場合、「コア業務かどうか」が判断基準となります。在庫管理は重要な業務ですが、それ自体で利益を生まないノンコア業務です。在庫管理の自動化を進めることで、従業員はより優先度の高いコア業務に集中することができるようになります。
在庫管理効率化ツールの限界
在庫管理を効率化するツールはすでに普及し、活用されています。
- エクセル
- かんばん方式
- バーコード
- RFID
効率化ツールは、在庫登録や計測作業を手動に頼る部分が大きく、従業員による現場での作業が必須のままです。具体的にいうと、かんばん方式はかんばんの付替、バーコードやRFIDでの在庫の読み取り作業は、在庫管理作業に加え、在庫の保管場所までの移動もセットで必須となります。
そこで最新のテクノロジーを使い、人の手を介さない仕組みで在庫管理を自動化・省人化する試みが始まっています。
在庫管理を自動化する技術
RPA
RPAとはパソコンやアプリを使用し、定型的なバックオフィス作業を自動化する技術です。
●自動化できる作業:在庫データの更新・発注作業
在庫管理カメラ
在庫をカメラで撮影・録画した映像データを画像認識し、判断する技術です。
●自動化できる作業:在庫確認・消費傾向の把握
需要予測システム
在庫の消費や出荷データを収集し、これまで経験則で実施していた需要予測を行うシステムです。
●自動化できる作業:発注量決定、最適在庫量決定
自動倉庫
人の代わりにロボットが、在庫の入庫、保管、出庫作業を行う倉庫のことです。
●自動化できる作業:在庫の運搬、入庫、出庫、ピッキング
在庫管理の自動化を支えるAIとIoTの技術
在庫管理の自動化を支えているのは、AIとIoTという2つのテクノロジーです。
AI
人工知能のことで、機械やコンピューターに知能を持たせることによって、人間のように学習、分析、提案できるようにする技術です。
IoT
機械やセンサーをインターネットに接続して、データを収集し、取得したデータをクラウド上で分析することで状況を把握したり、制御を行ったりする技術です。
人間業ではあらゆる在庫を24時間365日監視することはできませんが、IoTなら常時モニターできます。データを収集・分析することで、人の目では発見しにくい問題やボトルネックが把握できるようになります。
当社の「スマートマットクラウド」は、重量IoTを採用し、機械学習で在庫分析をする、在庫管理自動化ソリューションです。
リアルタイム在庫把握でボトルネックを可視化する方法を見る>>
人が在庫を数えない。「スマートマットクラウド」
スマートマットクラウドは、重さで在庫を数える在庫管理サービスです。人の代わりに24時間365日在庫を監視し、データを蓄積。人の手を介さずに棚卸・入出庫管理・発注を自動化します。
スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。あとはマットが自動でリアルタイム実在庫をカウント、クラウド上にデータを自動記録、在庫が閾値を下回ったタイミングで自動発注します。
自動棚卸
スマートマットで計測した重量データと、あらかじめ設定しておいた在庫重量から、在庫を自動でカウントします。計測した在庫データは自動記録され、管理画面経由、在庫状況メール経由で在庫数を確認できます。
自動発注
スマートマットで計測した現在の在庫数を起点に、様々な条件で自動発注の設定ができます。閾値を下回ったときに決まった量を発注する定量発注と、定期的に在庫が減った分だけを発注する定期発注を選べます。
在庫分析の自動化
スマートクラウドが最適な発注点・閾値を過去履歴から機械学習し、レコメンドします。数量に変動がない期間が長期化している不動在庫を特定する機能もあります。
在庫点検の自動化
在庫が通常より過剰に消費された場合や、長期間消費されていない場合、アラートをメールで受信できます。
在庫管理自動化の成功事例
▼在庫管理を省人化しサービス業務に集中(株式会社エフ・ジェイ ホテルズ )
ホテル客室で使用するアメニティ等備品をこれまで清掃スタッフが目視で棚卸し、フロントスタッフが手動で発注。発注漏れや数え間違い、確認漏れがスマートマットクラウドでの在庫管理の自動化によって解消されました。スタッフが在庫管理業務から解放されたため、よりレベニューマネジメントのような付加価値業務に専念できるようになり、RevPAR(客室単価×稼働率)が向上しました。