在庫管理術
医薬品・医療材料 総合物流管理システム Medi-Vit【特徴・導入のメリット・機能・費用価格・注意点・併用におすすめのIoT】
Medi-Vitとは
Medi-Vitとは、ソフトウェア開発を手がける株式会社 プロゼが提供している医薬品・医療材料向けの総合物流管理システムです。
院内SPDシステムとして、医療現場の要望により的確に医療消耗品などを各部署に供給し、死蔵・過剰在庫の解消、請求・発注業務の軽減、 保険請求漏れを防止し、 病院経営をサポートします。
この記事では、Medi-Vitの特徴、導入のメリット、機能、費用価格、注意点をわかりやすく解説。
また、病院・医療・薬局の在庫管理・発注を自動化するソリューションとして今、話題の今、話題のIoT機器についてもご紹介します。
Medi-Vitの特徴と導入のメリット
まずは、Medi-Vitの特徴と導入することで得られるメリットを見ていきましょう。
- 先入先出*や最新購入価によるコスト管理が可能。
- データの蓄積からいつでも実績見積や全品見積の依頼が可能。
- 最安値での決定シミュレーションや再見積依頼なども可能。
- 一錠単位からのコスト把握や実績分析。
- 有効期限管理や不動在庫管理。
つまり、Medi-Vitを導入することで、
- 仕入れコストの削減
- 在庫の圧縮
- 商品ロスの防止
といったメリットがあります。
*先入先出:在庫管理において、入庫日時の古いモノから順番に出庫する方法のこと。
Medi-Vitの機能
では、主な機能と特徴、そして機能一覧をチェックしましょう。
高機能なのに、やさしい操作
各項目は、カーソルを合わせると「説明」が表示、確認や判断指示のダイアログが表示されるので、指示に従うだけ、難しい操作はナシ。
入荷・払出・返品すべてがバーコード入力に対応
ハンディターミナルでバーコードをスキャンすることで、各機能・各部署でのモバイル処理が可能。
スムーズなデータ移行
スタートデータを迅速かつ正確にセットすることで、準備作業の負荷を大幅に軽減。
すでに利用中のレセプト*システムのデータも引き継ぐことも可能。
*レセプト:患者が受けた保険診療について、医療機関が保険者に請求する医療報酬の明細書
発注処理
定数・定量を設定し、発注量の自動計算を行い、仕入や払出の停滞期間など移動実績データから設定を調整し 在庫を圧縮。
発注は「EOS*」「オンラインFAX」など環境に応じた方法で卸業者へ送信。
発注数に対し、欠品があれば自動的に発注残管理され、次回の入荷で優先引当。
*EOS:「Electronic Ordering System」の略。企業間の商品発注をコンピューターなどの通信機器を使ってオンライン上で情報のやり取りをする受発注方法のこと。
棚卸処理
最新在庫を管理するため、当日データ入力が終わると棚卸が可能。
循環機能で「翌一日の夕方」の運用が可能なので「毎月」棚卸が可能。
棚卸は、ハンディターミナルを使うことでスピーディ、正確に。
照会・帳票
「購入状況表払出」「ABC分析」「デッドストック照会」などさまざまな条件で出力。
数百種類の豊富なパターンの照会・帳票を用意しているので、条件を指定して必要な帳票を作成することで「CSV形式」での出力も可能。
Medi-Vitの機能一覧
日次処理システム |
仕入・照合入力 |
払出 |
戻し |
返品 |
遡及訂正* |
発注システム |
発注データ抽出 |
発注データ入力 |
発注書出力 |
オンライン発注 |
照会システム |
薬品受払照合 |
月別薬品入出力照会 |
月別仕入先購入照会 |
薬品ストック場所照会 |
薬品期限切れ照会 |
デッドストック照会 |
帳票システム |
受払状況表 |
購入状況表 |
払出状況表 |
在庫確認表 |
ABC分析表 |
受払合計表 |
月別金額一覧表 |
月別受払集計表 |
棚卸システム |
棚卸マスタ作成 |
棚卸数量記入リスト |
棚卸数量入力 |
棚卸誤差調整 |
薬価改定システム |
厚生省コード アンマッチリスト |
薬価改定メンテナンス |
薬価改定更新 |
新旧薬価対比表 |
全薬品マスタ自動更新 |
Web:ダウンロード |
データ自動更新 |
全見積システム |
見積データ作成 |
見積データ出力 |
見積データ取り込み |
見積採用メンテナンス |
見積決定更新 |
新旧購入対価比表 |
ハンディターミナル |
発注 |
仕入 |
払出 |
戻し |
返品 |
棚卸 |
受信データ確認書 |
随時処理 |
医薬請求(部署・カード) |
バーコード(シール・カード・リスト) |
マスタメンテナンス |
薬品 |
部署 |
仕入先 |
薬効 |
剤型 |
*遡及訂正(そきゅうていせい):当期に行われた変更等の事項を前期以前の決算について遡って修正すること。
Medi-Vitの費用価格・サポート
Medi-Vitの費用価格は、2022年1月時点で以下の通りです。
ソフトウェア価格 | 7,200,000円(税別) |
導入支援費 | 800,000円(税別) |
年間サポート費用 | 480,000円(税別) |
追加1ライセンス | 500,000円(税別) |
また、運用サポートは通信経由で遠隔で行います。
パスワードに利用者管理・業務範囲に合わせた権限制限、強固なセキュリティで安心して運用できます。
Medi-Vitの注意点
多くのメリットや多彩な機能を備えたMedi-Vitですが、中小規模の病院にはコスト負担が大きいと感じることも…。
また、棚卸や発注には、ハンディターミナルを使用し、バーコードをスキャンするいう方法のため、「バーコードをスキャンする手間と労力がかかる」「ハンディターミナルによるスキャン漏れ・通信エラーがある」という点には注意が必要かもしれません。
次の章では、バーコードをスキャンする手間は一切不要のIoT機器を使った在庫管理について解説していきます。
Medi-Vitのハンディターミナルのスキャンの手間と労力を解消するなら、IoT機器と一緒に使用するのも解決策の一つと言えるかもしれません。
在庫管理・棚卸・発注を自動化するIoT
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している状況下において、いかに効率化して正確に在庫管理・自動発注・棚卸を行うことができるかが重要となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理・棚卸・発注の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、発注管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで業務に忙殺されている医療分野や調剤薬局、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化!医薬品標準コード「メディコード」とのデータ連携が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
ハンディターミナルによるスキャンの手間は必要なし!スマートマットクラウド
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、貴院でも簡単に在庫管理の自動化が可能です。
スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
さまざまな自動発注に対応
「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、医薬品やディスポーザブル製品の受発注などに広く使われている標準商品コード「メディコード」を使ったAPI連携により、貴院で現在お取引のある主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。
スマートマットはサイズ展開が豊富
- 倉庫室のラック上
- 診療エリア備え付けの棚の中
- 引き出しの中
貴院のスペースや使用状況、導線に合わせた設置が可能です。