在庫管理術
在庫管理システムSASO【特徴や機能・プラン・価格・ダウンロード・インストール・メリット・デメリット・IoT在庫管理との比較】
在庫管理システムSASOとは【オープンソース型】
在庫管理システムSASOとは、日本装束を販売する日本標準機構が提供している無料のオープンソース型の在庫管理システムです。
開発・提供している日本標準機構は、狩衣(かりぎぬ)、直衣(のうし)、直垂(ひたたれ)など日本の装束を現代のライフスタイルに合わせてより着やすく、カジュアルにアレンジして販売している企業であるため、特にアパレルの在庫管理で人気を集めています。
オープンソースとは、ソフトウェアのソースコード(プログラミング言語で記述された文字列)を無償で公開し、誰でも自由に改良・再配布ができるようにしたソフトウェアのこと。
一般的なソフトウェアは利用料が必要で、ソースコードを公開することはなく、そ開発者でなければ修正などができませんが、オープンソースソフトウェアは無償で提供されているため、導入費用のコストダウンにもつながります。
この記事では、そんなオープンソース型の在庫管理システムSASOについて、特徴や機能、価格、メリット、デメリットをわかりやすく解説していきます。
また、在庫管理システムSASOとあわせて導入が検討されることの多い今、話題のIoT機器を使った「スマートマットクラウド」との比較表もぜひ、チェックしてください。
在庫管理システムSASOの機能
在庫管理システムSASOは在庫管理の基本である、「何が」「どこに」「いくつ」あるのかを明確にすることに特化したフリーロケーションのシンプルな在庫管理システムです。
ラベル印刷機能を使い、バーコードによる数量管理、棚番管理が行えます。
主な機能は以下の通り。
商品管理
商品登録・廃番処理などを行います。分類、商品名、価格、色、サイズ、容器包装リサイクル法に基づく梱包情報を登録します。自動で商品番号が付与。
分類管理
商品分類を登録します。分類を入れ子にすることが可能。
棚番管理
バーコードリーダを使い、2ステップで棚置き処理が可能です。これにより、何がどこにあるか簡単にわかるようになります。バーコードリーダを使わなくても、棚置きが可能です。
棚番ラベル印刷機能を使い、棚に名前を付けます。規則的にラベルを貼っていけば、どこに何があるか一目瞭然です。
ラベル印刷
ラベルの寸法を登録し、商品ラベルを出力。
※2021年6月時点
在庫管理システムSASOの価格・料金プラン
すでにご紹介したように、在庫管理システムSASOは無料のオープンソース型の在庫管理システムです。
誰でも、無料でダウンロードして使用できるため、価格や料金などコスト面の心配はありません。
在庫管理システムSASOの使い方【ダウンロード・インストール・動作環境など】
在庫管理システムSASOの使い方やその際に知っておくべき注意点をご紹介します。
インストール方法
・STEP① SASOが使用するデータベースを作成
自身のサーバのデータベースシステムに空のデータベースを作成する。
・STEP② SASOフォルダの中にある「config.php」を編集
「DOCUMENT_ROOTにSASOフォルダ」の置き場所を入力する。最後が「」(スラッシュ)で終わるようにすること。
「PROGRAM_DIRにSASOフォルダ」の名称を入力する。「/」(スラッシュ)は不要。
DSNを適切に入力する(データベース接続にPDOを使用しているため、デフォルトではMYSQLの設定が入っている)。
USERにはデータベースのユーザ名を、PASSWORDにはデータベースのパスワードを入れる。
・STEP③ SASOフォルダの中にある「.htaccess」を編集(隠しファイル)「
RewriteBase /saso2_3_4/」と書いてある行にSASOフォルダを指定する。「/」(スラッシュはフォルダ名の最初と最後に必要。
・STEP④ installer/installer.phpにアクセス
SASOフォルダ以下の「installer/installer.php」にアクセスする。名前とログインID、パスワードを入力しインストール。ログインIDとパスワードはどこかに書き留めておくこと。忘れると、復元は不可。
ダウンロード
ダウンロードは、こちらから。
デモサイト
デモサイトは、こちらから。
動作環境
Linux, apache, PHPおそらく5.3以上, おそらくMYSQL5以上あるいはもしかしたらPostgreSQL
在庫管理システムSASOのメリット
- 無料のオープンソース型のため、システム導入コストがかからない
- 入力ミス・入力漏れなど人的ミスの防止
- 在庫管理・棚卸業務にかかる時間の削減
- 業務効率化
在庫管理システムSASOのデメリット・注意点
さまざな機能やメリットがある在庫管理システムSASOですが、以下のような点には注意が必要です。
- ハンディターミナルが自社にない場合、新たに導入するコストがかかる
- ハンディターミナルでバーコードを読み込む手間がかかる
- 読み取る商品を間違えるなどのミスは完全に防げない
- 有料の在庫管理ツールと比べると、機能は制限されている
- 在庫点数が大量など複雑な在庫管理には不向き
- 自社にプログラミングができる人がいないとカスタマイズ対応が難しい
これらを踏まえ、自社の業務内容や課題やコストと合っているか、使いこなせるかをしっかり検討しましょう。
次の項では、人力や手間もかからず、遠隔管理も可能なIoT機器について詳しく解説していきます。
在庫管理システムSASOの課題を解消するIoT
在庫不足は売上の減少に、過剰在庫は倉庫スペースの圧迫や在庫ロスに繋がるため、在庫管理は必要不可欠な業務です。
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している状況下において、いかに効率化して正確に在庫管理を行うことができるかが重要となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、工程管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで業務に忙殺されている医療分野や調剤薬局、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
バーコード管理作業は不要!大量・複雑な在庫管理にも対応可能なスマートマットクラウド
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
さまざまな自動発注に対応
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です。
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
在庫管理システムSASOとスマートマットクラウドの比較表
在庫管理システムSASO | スマートマットクラウド | |
---|---|---|
業務負担 | ×(毎回スキャン) | ◎(載せるだけ) |
遠隔管理 | ×(現場でスキャン) | ◎(リモートで確認OK) |
在庫の管理方法 | 手動でバーコードをスキャン ※別途ハンディターミナル必須 | 自動で数量計測 |
棚卸の作業 | 手動でバーコードをスキャン ※別途ハンディターミナル必須 | 自動で数量計測 |