在庫管理術
BOMコスト【製造業のコストダウンの方法とは?】
BOMコストとは
製造業で製品の製造に使用する部品やパーツにかかる総コストをBOMコストといいます。製品原価を下げるには、原料費や買入部品費、つまりBOMコストを下げることが有効な手段となります。
今回はBOMコストとは何か、BOMコスト削減の難しさ、製造原価を抑えるのに効果的な方法について解説します。
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BOMコストの内訳
生産にかかる材料の費用は、直接材料費と間接材料費に大別されます。
- 直接材料費:原料費、買入部品費
- 間接材料費:生産資材(ネジ・ボルト・添加剤・塗料・接着剤)、検査・梱包資材、消耗品(手袋)
原材料や部品はBOMで管理されることから、直接材にかかる費用をBOMコストと呼びます。直接材は、原価計算に必要なため重点的に管理されていることがほとんどで、比較的購買・調達部門主導で計画的な発注がしやすい材料です。
BOMコスト削減の難しさ
BOMコスト削減は、製造業にとって共通の目標ではありますが、BOMコスト削減のための直接材変更は容易なことではありません。
- 製品品質に大きな影響がある
- 調達量が非常に多い
という2つの理由から、リスク回避のため直接材の変更に慎重になるメーカー企業も多いのが実情です。
一方、間接資材の変更は、製品品質への影響が直接材ほど大きくないため、材料の切り替えや共通化がしやすいのが特徴です。直接材よりも削減できる金額は小さくなりますが、消耗品も大量、かつコンスタントに消費されていくことを考えると、間接資材の管理を今より強め、計画的に発注することがコストダウンにとって有効な選択であると言えます。
製造原価を抑える方法
①資材の在庫・使用量を見える化する
直接材・間接材ともに、資材の在庫を見える化するには、システムの導入が有効です。
生産管理システムや調達管理システムを使用することで、どの工程で何をどれだけ購入し消費しているかをデータで把握し、社内で共有することができます。
②間接材の管理を見直す
直接材にくらべて、どうしても間接材は管理が手薄になりやすいのが実情です。例えば工場で使用する軍手は、部門ごとで購入しストックすることが多く、全社的に見ると消費スピードに合わない大量の在庫を抱えているケースがあります。
間接材の中には、製造に使用する接着剤や、出荷時に使用する梱包材、製品検査に使用する消耗品といった、欠品するとラインや出荷に影響がでる在庫もあり、適正量を在庫できるように在庫管理の精度を上げるメーカーが増えています。
③海外から部品を調達する
国内生産の製品だけでなく、人件費の安い海外から資材を調達するとコストを削減することができます。海外からの調達はリードタイムが長くなるため、敬遠されがちですが、日頃より消費スピードを把握し、適切に発注を出すことで、リードタイムに対する懸念を解消することができます。
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