在庫管理術
在庫回転日数|値が示す経営状態と計算での求め方
在庫回転日数とはわかりやすく言うと、製品や仕掛品、原材料など在庫管理の効率性を見るための財務経営指標のことです。この記事では在庫回転日数とはなにか、計算式や求め方、計算に必要な在庫回転率について紹介します。
在庫回転日数とは
在庫回転日数(英語:Inventory turnover days)とは、対象の在庫が何日間で入れ替わっているか、つまり商品を仕入れてどのくらいの期間で販売できているかを示す値で、棚卸資産回転日数とも言います。
在庫回転日数が短いほど、在庫を持ってから販売されるまでの期間が短いことを意味し、効率よく売上を上げていることになります。
逆に、在庫回転日数が長いほど滞留在庫や過剰在庫が多くなっている、出荷までの製造期間が長くなっていることを示すため、在庫回転日数の長期化はキャッシュフローの悪化につながります。
また、在庫回転日数は製造業やアパレルなど業種により値が異なるので、自社の適正な在庫回転日数を把握することも重要になります。
在庫回転日数の計算式に必要な在庫回転率とは
在庫回転日数は、在庫回転率から求めます。在庫回転率とは、一定期間内に在庫が何回売れたかを求める指標のことで、棚卸資産回転率や商品回転率とも言われます。
在庫回転率は数字が大きいと、在庫が効率良くお金に変わっていることを示しています。数値が高すぎる場合も仕入数が不足していて売り切れによる機会損失が起きている可能性があるので注意が必要です。
在庫回転率がわかれば、ある商品を仕入れてから売れるまでのスピードを知ることができるため、その商品をどのくらい発注するか決めるのに役立ちます。
在庫回転率と在庫回転日数の計算式・求め方
在庫回転率と在庫回転日数の具体的な計算式を紹介します。
- 在庫回転率 = 売上原価 ÷ 平均在庫金額
- 売上原価 = 期首在庫金額 + 仕入れ在庫金額 - 期末在庫金額
- 平均在庫金額 =(期首在庫金額 + 期末在庫金額)÷ 2
*期首と期末:期首とは、会計期間の最初の時点。
期末とは会計期間の最後の時点。3月決算の会社(4月1日から翌年の3月31日までを会計期間とする会社)を例にすると、会計期間の最初の日である4月1日が期首、会計期間の最後の日である3月31日が期末となります。この会計期間の最後の日である3月31日は決算日などとも言います。
- 在庫回転日数=日数÷在庫回転率
*日数:年、月、日、時間など。
在庫回転率と在庫回転日数の計算は、半期単位・年単位で定期的に行うことがおすすめです。継続的に管理することで、在庫管理の改善や効率化・悪化の状態の把握に役立ちます。
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在庫回転日数の短縮に役立つIoTとは
IoT(アイオーティー)とは、英語のInternet of Thingsの略で、「モノのインターネット」という意味です。
あらゆるモノをインターネット(あるいはネットワーク)に接続する技術のことで、具体的には以下のようなことを可能にします。
- 離れた場所からモノを操作する
- 離れた場所からモノの状態を把握する
- モノや人の動きを検知する
- モノとモノとを繋ぐ
IoTを使った家電や設備には、センサーやカメラなどが搭載されており、モノの状態や周辺環境といった情報を感知・収集し、インターネットを介して、それらのデータを人やモノに伝えます。
IoTを導入することで、在庫状況などを把握し、より効率的な在庫管理や棚卸・発注が可能になります。搭載されているセンサーは、機器によって光センサーや温度センサー、重量センサーなどさまざまです。
次の章では、IoTを使った話題の在庫管理システム・スマートマットクラウドをご紹介します。
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