在庫管理術
病院物流管理システム Medyus2【医薬品版・医療材料版の特徴・機能・他システムとの連携・注意点・併用におすすめのIoT】
病院物流管理システム Medyus2とは
Medyus2とは、病院・医療機器卸向けシステム開発販売を行う株式会社メディアスが提供する病院物流管理システムです。
Medyus2には、以下のの2種類があります。
医薬品版
医薬品の購入から保管、使用に至るまでの情報を一元的に管理し、物流管理業務の効率化/スピードアップを図ることにより「業務改善」「信頼性向上」「コスト低減」「経営改善」を実現。
医療材料版
物品の購入から保管、使用に至るまでの物品情報を一元的に管理し、物流管理業務の効率化や在庫適正化、コスト削減を支援するSPDシステム。
この記事では、病院物流管理システム Medyus2の特徴や機能、他システムとの連携、費用価格などをわかりやすく解説していきます。
また、病院・医療・薬局の在庫管理・発注を自動化するソリューションとして今、話題の今、話題のIoT機器についてもご紹介します。
病院物流管理システム Medyus2の特徴・機能
では、まず病院物流管理システム Medyus2の医薬品版、医療材料版それぞれの特徴・機能を見ていきましょう。
医薬品版
- ・発注・支払業務
発注手配を自動化、仕入れデー タも作成。 - ・在庫ロス
使用期限をシステム管理するので、期限切れを防止。 - ・在庫管理
使用実績から、適切な定数・在庫管理が可能。 - ・マスターメンテナンス
Medicodeから最新のデータの取り込みが可能。 - ・棚卸業務
ハンディターミナル端末を使って、少人数で迅速な棚卸が可能。 - ・医薬品卸との連携
連携により使用期限・ロット管理がスムーズに。
医療材料版
- ・柔軟な定数管理方式で発注業務を支援
- 複数の発注方式に対応(定量発注、複数定数レベル設定、使用量自動計算発注、予約発注)。
- ・高いカスタマイズ性
- 最新の技術を利用しシステムの追加変更に柔軟に対応。ユニット化されたシステム群で低価格を実現。
- ・納入業者と連動できるシステム群を装備
- 商品マスタや納品データなど、病院と納入業者が情報共有する仕組みを構築可能。
- ・医事コードを活用し、請求漏れに対応
消費実績を医事課に伝達することで請求漏れを防止。償還価格*改定の履歴を保持し、改定前後のコスト試算が可能。 - ・クラウドサービス、サーバー設置型の両方に対応
本部によるグループ施設の一元管理も短期間で実現。機器やシステムのメンテナンスもスムーズ。 - ・商品マスタを提供
自社で独自に収集した医療材料マスタ(約56万点2017年6月現在)を提供。 - ・入札実績の比較表示
指定フォーマットに出力されたデータを集計し商品別に最低価格を表示します。インターネットやメールでの受付も可能。 - ・商品マスタ提供会社のデータを取り込み可能
Medis-DC*やメディエ*など、外部の商品マスタからマスタを作成することも可能(別途相談)。 - ・院内システムや納入業社との連携が可能
電子カルテ、レセプトなどの各種システムに連携することも可能。納入業者と連動することで、双方にいろいろなメリットあり。 - ・世代管理*により新旧商品が別で表示
JANコードの世代管理に対応し、定数の設定情報や商実績を引き継ぎ可能。棚卸時は新旧商品が別々に表示されるので、旧商品の在庫を把握することが可能。 - ・保険請求漏れ防止機能(オプション)
患者別にシールを貼り付けるだけで、保険請求分が自動抽出。医事科でラベルシールを読み込むより確実(医事科への連絡⽅法は選択可能)。 - ・オペ室やカテ室*など患者別実績管理に対応
GS1-128の読み込みにより、患者ごとの実績が管理が可能。
*償還価格:公的医療保険制度において医療機関が診療報酬として保険機関(一部は患者の負担)に請求できる代金のうち、医療材料として請求できる材料(特定保険医療材料)の請求価格。
*Medis-DC:一般財団法人医療情報システム開発センターが提供する医療機器データベース。
*メディエ:メディエ株式会社による提供サービス。
*世代管理:データの複製を保存するバックアップの手法の一つで、過去の複数の時点のデータを保管しておき、指定した時点のデータを復元できるようにすること。
病院物流管理システム Medyus2 他システムとの連携
病院物流管理システム Medyus2は連携できるシステムは以下の通りです。
医薬品版
- 原価システム「Cost Manager」
病院経営の改善をより効率化。 - 病院物流管理システム Medyus2(医療材料版)
正確な分析で病院経営をサポート。
医療材料版
- 原価システム「Cost Manager」
病院経営の改善をより効率化。 - 病院物流管理システム Medyus2(医薬品版)
医薬品SPDとの連動で院内の高額仕入れを一元管理。
病院物流管理システム Medyus2の費用価格
病院物流管理システム Medyus2の費用価格は、2022年1月時点で、公式サイトには記載されていません。
費用、資料請求などの問い合わせは、公式サイトの問い合わせフォームへ。
病院物流管理システム Medyus2の注意点
病院物流管理システム Medyus2の導入で注意したいのが、すでに解説したように利用料金が非公開であり、問い合わせをして個別に見積もりを出してもらう必要があるということです。
また、医薬品版の棚卸には、ハンディターミナルを使うため、別途対応するハンディターミナルの用意やスキャンする手間がかかるという点も…。
「いきなり見積もりは少し不安…」「人力の労力をなくしたい」「ハンディターミナルなど余分な出費が心配」…という人は、やはりその他の在庫管理システムも検討してみたくなるのではないでしょうか。
次の項では、人力や手間もかからず、遠隔管理も可能なIoT機器について詳しく解説していきます。
上記のような点が気になる場合は、今、注目のIoT機器との併用を検討してみるのも良いかもしれません。
在庫管理・棚卸・発注を自動化するIoT
新型コロナウイルス、人手不足などさまざまな問題に直面している状況下において、いかに効率化して正確に在庫管理・自動発注・棚卸を行うことができるかが重要となります。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理・棚卸・発注の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、「自動化」や「見える化」が可能になり、棚卸、現場作業の改善、在庫管理、発注管理、品質管理なども効率的に行えるようになります。
このように稼働状況や生産状況、在庫などのデータを分析することで、人力では発見しにくい問題や傾向なども把握できるようになり、生産性の向上やロスタイムの削減につながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
また、新型コロナウイルス対応などで業務に忙殺されている医療分野や調剤薬局、リモートワークを取り入れたい現場スタッフをサポートすることも大いに期待されています。
次の章では置くだけで在庫の見える化!医薬品標準コード「メディコード」とのデータ連携が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
スマートマットクラウドで在庫管理を自動化
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、貴院でも簡単に自動化が可能です。
スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
さまざまな自動発注に対応
「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、医薬品やディスポーザブル製品の受発注などに広く使われている標準商品コード「メディコード」を使ったAPI連携により、貴院で現在お取引のある主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。
スマートマットのサイズは、A5サイズ〜A3サイズまで
- 倉庫室のラック上
- 診療エリア備え付けの棚の中
- 引き出しの中
貴院のスペースや使用状況、導線に合わせた設置が可能です。