在庫管理術
循環棚卸|循環棚卸の目的ややり方と効率を上げる方法とは
循環棚卸とは
循環棚卸とは、倉庫内にある在庫を、場所や種類、作業する日などの項目にわけて、順番に在庫数を調べていく実地棚卸の手法のひとつです。英語では、サイクルカウントやサイクルカウンティングと呼ばれています。
棚卸の方法には大きく分けて「循環棚卸」と「一斉棚卸」の2種類あります。
循環棚卸では、棚卸を何度も行うことになりますが、入出庫業務を止めるのは、棚卸をしている箇所だけになるので、お店や工場のオペレーション全体を止める必要はありません。
この記事では、循環棚卸にスポットを当て、一斉棚卸との違いや循環棚卸の方法、デメリットや注意点についてわかりやすく解説していきます。また、循環棚卸の効率化に役立つ話題のIoT機器についてもご紹介!
循環棚卸の目的
循環棚卸を行う目的は、自社の資産状況を正確に把握し、利益と税額を決定することにあります。
循環棚卸が正確に行えなければ、決算書の記載内容は実態とかけ離れたものになり、財務状況が把握できません。
このような理由から、大手企業などにおいては実証手続(会計監査における用語。勘定科目における重要な虚偽記載を検出する目的で行う検証のこと)を目的に棚卸の現場に監査人が立ち会うことも。
循環棚卸と一斉棚卸の違い比較一覧表【特徴・メリット・デメリット】
大きく分けて2種類の方法がある棚卸ですが、それぞれの違いを簡単にわかるように特徴・メリット・デメリット・注意点を一覧表にまとめました。
循環棚卸 | 一斉棚卸 | |
特徴 | ・在庫の種類や場所、作業する日を分けて棚卸 |
・すべての在庫を一度に棚卸 |
メリット | ・業務がストップしない ・少ない人手・短い時間で行える |
・棚卸差異が出にくい |
デメリット | ・棚卸差異が出やすい | ・業務がストップする ・一度に大勢の人手が必要になる |
このようにメリット・デメリット双方ある2つの棚卸。
以前は一度業務を止め、全商品を一気に数える一斉棚卸が主流でしたが、ネット通販やEC事業の成長や消費者のニーズの高まりや変化に伴い、大手通販倉庫のAmazonやコンビニなど24時間365日稼働する企業が増えてきたため、業務を止めず行う循環棚卸を導入する企業が増えています。
循環棚卸の方法・やり方
では、循環棚卸の作業の流れを見ていきましょう。
●循環棚卸の方法
- 計画表を作成し、手順を決める
- 入出庫を止める
- 倉庫内にある在庫を場所や種類、作業する日などの項目に分ける
- 棚卸をする棚を決め、在庫を数える
- ミスがないか確認し、ミスがあれば在庫の差異を修正しその棚の在庫を確定させる
- 通常業務の入出庫を再開する
この流れを1つの棚の棚卸が終わったら、また次の棚の入出庫を止め、同様の流れで進めていきます。
循環棚卸を実施するには、日頃から実在庫と誤差なく正確に帳簿の記録ができていることが前提となります。
「在庫管理システムを導入しているけれども、正理論在庫と実在庫が合わない」そんな悩みを解決できるソリューションを紹介します。
循環棚卸を効率化する方法のひとつIoT
IoT(アイオーティー)とは、英語のInternet of Thingsの略で、「モノのインターネット」という意味です。
あらゆるモノをインターネット(あるいはネットワーク)に接続する技術のことで、具体的には以下のようなことを可能にします。
- 離れた場所からモノを操作する
- 離れた場所からモノの状態を把握する
- モノや人の動きを検知する
- モノとモノとを繋ぐ
IoTを使った家電や設備には、センサーやカメラなどが搭載されており、モノの状態や周辺環境といった情報を感知・収集し、インターネットを介して、それらのデータを人やモノに伝えます。
製造業やスーパーやコンビニなどの小売業界もIoTを導入することで、在庫状況などを把握し、より効率的な在庫管理や棚卸・発注が可能になります。搭載されているセンサーは、機器によって光センサーや温度センサー、重量センサーなどさまざまです。
棚卸業務の労力を削減し、効率化する!スマートマットクラウド
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます
さまざまな自動発注に対応
お客様の発注先に合わせた文面でメール・FAXの送信が可能です
在庫圧縮を促進
推移を把握できるグラフで適切な在庫量を判断し、在庫圧縮を促進します
置く場所を選びません
スマートマットはA3サイズ〜A6サイズまでの4サイズ展開。ケーブルレスで、冷蔵庫・冷凍庫利用も可能。
API・CSVでのシステム連携実績も多数
自社システムや他社システムと連携を行い、より在庫管理効率UPを実現します。