在庫管理術
IT導入補助金×歯科クリニック【課題と現状・補助金の対象・IT導入補助金認定ツールとIoT・DX】
この記事では、歯科クリニックのIT化の課題や現状、IT導入補助金の対象やスケジュールなどをわかりやすく解説していきます。
最後にIT導入補助金ツールとして認定されている話題のIoT機器、DXソリューションである「スマートマットクラウド」についてもご紹介しますので、ぜひチェックを!
歯科クリニックのDX化を支援するIT導入補助金
IT導入補助金とは、中小企業・小規模事業者がITツール導入するための経費の一部を国が補助する支援制度のひとつです。
自社が抱えている課題や今後の事業計画に適したITツールを導入、業務の自動化や効率化、働き方改革、売り上げアップなどをサポートすることを目的としています。
歯科クリニックのIT化の課題と現状
歯科医師の増加、歯科医院の供給過多、保険適用範囲や診療報酬に応じた治療内容の変化により、歯科業界は激しい競争下に置かれています。
特に歯科医院が集中している都市部では、新規の患者が来院するのを待つような受け身のスタイルでは、利益がなかなか上がらないというのが実情です。
このような状況下で歯科医院が直面している経営課題には、以下のような課題が大半を占めています。
- 歯科衛生士などスタッフの離職
- 採用難による人手不足
- 医師の高齢化・後継者の不在
- 安定した医院運営
上記のなかでも、歯科助手や歯科衛生士などの優秀な人材を持続して確保することが、最大の課題と考えている歯科医師・経営者も少なくありません。
厚生労働省の「一般職業紹介状況(令和2年12月分及び令和2年分)について」の報告によると、令和2年度の全職業の有効求人倍率の平均は1.18倍に対して、歯科衛生士の有効求人倍率は2.81倍と2倍以上の求人数を示しています。
歯科衛生士1人に対して約20件の求人があるとも言われています。
そして、このように歯科衛生士をなかなか採用できないという現状から歯科助手の負担が増えてしまうというケースも多数見受けられます。
このような歯科医院の課題を解決する方法として今、最も有効とされているのが歯科医院のIT化・DXであり、そのサポートとして注目されているのがIT導入補助金です。
歯科クリニックのIT導入補助金の対象
歯科クリニックのIT導入補助金の対象となるには、定められた要件に該当する必要があります。主な規定を一部抜粋してご紹介します。
補助対象者:中小企業・小規模事業者等
- 医療法人、社会福祉法人は、常時使用する従業員の数が300人以下の者
- 個人開設の医療機関の個人事業主(※300人以下)
- 「中小企業等の定義」における業種分類⑨「医療法人、社会福祉法人」に規定する組織形態の者については、小規模事業者に該当しないものとする。
詳しい対象の規定は「IT導入補助金2024」と「通常枠公募要領」の交付規定・公募要領を参照してください。
*参照:「IT導入補助金2024」通常枠公募要領(p6:中小企業等の定義より)
IT導入補助金の対象類型
IT導入補助金は補助の要件が毎年更新されます。2024年度は、2023年10月から施行されたインボイス制度への対応が強化された内容となっています。国が定めた新しい制度に対応する事業所の負担を軽減するのが目的です。
2024年度のIT導入補助金は、通常枠、インボイス枠(インボイス対応類型)、インボイス枠(電子取引類型)、セキュリティ対策推進枠、複数社連携IT導入枠が設けられています。
IT導入補助金のスケジュールと申請方法
IT導入補助金の事業スケジュールは毎年、年次の途中で更新されます。申請の際は「IT導入補助金2024」のサイトで最新の事業スケジュール確認が必要です。
IT導入支援事業者とは
IT導入支援事業者とは、補助事業を申請者とともに実施する、補助事業を実施するうえでの共同事業者のことです。
中小企業・小規模事業者の生産性向上のために、ITツールの提案・導入及び経営診断ツールを利用した事業計画の策定の支援をはじめとし、各種申請等の手続きのサポートを行います。
このIT導入支援事業者が事務局に登録し、認定を受けたITツールのみが、IT導入補助金の補助対象となります。
審査を経て、事務局に登録されたIT導入支援事業者やツールはこちら(2024年7月23日時点)で検索できます。
ITツール「スマートマットクラウド」を提供する株式会社エスマット(旧スマートショッピング)は、2021年度よりIT導入支援事業者に採択されています。
IT導入補助金を利用して歯科クリニックが推進させたい「DX」
歯科医院では、治療や患者さんのケア以外に予約受付、会計、発注・在庫管理などさまざまな管理業務があります。これまでは、電子カルテやレセプト管理、自動精算機など会計業務の効率化に対応するITツールが多く導入されていました。
一方で、在庫管理・発注業務はIT化が遅れ、本来の業務の合間や残業して行うことが多く、
- 多数の管理資材を目視で数え、ノートへの記録し、発注するのが負担
- 診療に必要な資材が欠品して治療が行えなかったり、代替品で診療する不安
- 必要な医療材料を切らさないよう在庫の数量を常に意識することが大きなストレス
- 本来の業務に集中できない
といったスタッフの声が数多く挙がっていました。
患者さんに安定・的確な治療を行うためにも資材・消耗品の発注・棚卸を自動化するITツールを導入することが今後の成長のカギとなります。
在庫管理IoT「スマートマットクラウド」を導入することにより、医師・歯科衛生士・歯科助手が本来の業務に専念できるようになります。
スマートマットクラウドで在庫管理・発注を自動化
株式会社エスマット(旧スマートショッピング)は、2021年度よりIT導入支援事業者に採択されています。
エスマットが提供する在庫管理システム「スマートマットクラウド」は、IoT重量計であるスマートマットの上に管理したいモノを載せるだけ。あとはマットが自動でモノの在庫数量を計測し、クラウド上でデータを集積・管理。また適切なタイミングで自動発注してくれます。
タグやバーコードの貼り付け・読み取りなどの作業負担もなく、クラウドから転送された在庫データを自動記録します。在庫データは管理画面からリアルタイムでの確認が可能です。
●さまざまな自動発注に対応
「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、医薬品やディスポーザブル製品の受発注などに広く使われている標準商品コード「メディコード」を使ったAPI連携により、貴院で現在お取引のあるCiモール、FEEDデンタル、P.D.R.オンラインなどの主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。
●豊富なサイズ展開
スマートマットはサイズ展開が豊富です。またケーブルレスで耐冷仕様となっているため、
- 倉庫室のラック上
- 診療エリア備え付けの棚の中
- 引き出しの中
- 冷蔵庫・冷凍庫の中
など、貴院のスペースや使用・導線に合わせたマットの設置や、医薬品等の保管方法に合わせた使い方が可能です。
歯科クリニックDX化をサポート「スマートマットクラウド」導入事例
スマートマットクラウドは、現在多くの企業様に導入いただいています。導入をきっかけに在庫管理をDX化した事例をご紹介します。