在庫管理術
歯科医院の広告宣伝費【目的と必要性・無駄な経費を削減して広告費を捻出する歯科DX】
歯科医院の広告宣伝費の必要性と目的
競争が激しい歯科業界において自院の宣伝・アピールを行うための広告宣伝費(販売促進費)は、必要不可欠な経費です。
なかでも、開業したばかりの歯科医院や競合がひしめく激戦地域での歯科経営においては、特に重きを置かれています。
そして、歯科医院の広告宣伝費の目的は主に以下のようなものがあります。
- クリニックの認知度向上
(場所・診療時間・院長の経歴・治療方針・治療内容や費用・設備など) - 新規開業やリニューアルの告知
- キャンペーンやイベントの告知
- 歯科衛生士や歯科助手、受付などのスタッフ募集の告知
- 新患獲得(紹介患者の獲得も含む)
- 患者定着(リピーター確保)
- 優秀なスタッフの獲得
といった歯科経営を左右する大きな目的を担っています。
この記事では、歯科医院の広告費の目的と必要性、無駄な経費を削減して広告費を捻出するために必要な歯科DXについてわかりやすく解説していきます。
最後に日常業務のDX化をサポートする今、話題のIoT、DXツールについてもご紹介しますので、ぜひチェックを!
歯科医院の広告宣伝費はいくら?【平均・目安】
船井総合研究所・歯科医院経営コンサルティングによると、歯科医院の広告宣伝費の理想の目安は、売上に対して3~5%程度とされています。
例えば、年商1億円の歯科医院の場合300万円〜500万円が妥当な費用となります。
しかし、実際の調査では、歯科医院の平均的な広告宣伝費の比率は収入に対して0.8%という結果が出ています。
つまり、年収5,000万円の歯科医院では、広告宣伝費用に約40万円程度しかかけていないということになります。
これは、広告宣伝費を重要視し、競争に打ち勝つ歯科医院がある一方で、広告宣伝へ投資するという意識が欠如している歯科医院も存在するということの表れとも言えます。
競争が激しさを増している歯科業界で、安定した経営を行い、「勝ち組」となっている歯科医院のほとんどが、患者さんのニーズや自院の強みを理解して、綿密なマーケティング戦略を練り、戦略的な広告宣伝を行なっているという結果も報告されています。
歯科医院の広告宣伝方法
では、歯科医院の広告宣伝には具体的にどのような方法があるのかを見ていきましょう。
広告の媒体は大きく以下のような3つの媒体があります。
- マス媒体
テレビやラジオ、新聞や雑誌など - インターネット媒体
自社ホームページやWEBサイト広告、SNSなど - SP(セールスプロモーション)媒体
DM (ダイレクトメール)や、新聞折り込みチラシ、ポスティングチラシ、フリーペーパー、バスや電車の広告や屋外看板・デジタルサイネージ*など
上記のような媒体を通じて、患者と歯科医院の関係を良好な状態にするために、
「必要とする人がすぐに見つけられるような告知」
「単に内容を羅列するだけではなく、具体的にイメージできるよう、わかりやすい告知」
を行うことが重要です。
何を目的に広告宣伝費用をかけるかをしっかり理解し、予算に応じた媒体を見極めましょう。
*デジタルサイネージ:屋外・店頭・公共空間・交通機関など、あらゆる場所で、ディスプレイなどの電子的な表示機器を使って情報を発信するメディア。映像による電子看板・掲示板のこと。
歯科医院の広告宣伝費の費用対効果
広告宣伝費を使って、広告を展開した場合、欠かせないのが、かけた広告でどれくらいの効果が出ているのか=費用対効果をしっかりリサーチすることです。
具体的に費用対効果をはかるのに用いられている指標をご紹介します。
ROI
「Return on Investment=投資に対する利益」の略。投入した費用に対して、どれだけの利益があったかを示す%(パーセンテージ)。
ROI=利益÷投資額×100(%)で求め、数字が大きいほど費用効果が高いことを意味する。
ROAS
「Return on Advertising Spend=広告出費に対する売上」の略。投入した広告費に対してどれだけの「売上」を上げられたのかを%(パーセンテージ)で表す。
ROAS=広告経由の売上÷広告費×100 (%) で求める
CPA
「Cost Per Acquisition=成果獲得ごとの出費」の略。CV(Conversion=広告などによって得られた成果)を1件獲得するのに、どれだけの広告費がかかったかを「金額」で表す。
CPA=広告費÷CV数で求められ、数字が小さいほど効果が高い。
歯科医院の広告宣伝費を捻出するには
ここまでご紹介したように、歯科医院の広告宣伝費は安定した経営を行うための重要な必要経費です。
その費用を安定的かつスムーズに捻出するためには以下のような経費を削減することに注目が集まっています。
- 人件費
- 医療材料や消耗費
- 事務用品費
そして、これらの見直しを図り、業務効率化・経営の健全化を目指す歯科医院では、在庫管理や発注業務を改善したいというニーズが高まっています。
在庫管理や発注業務は、「欠品があってはいけない」「患者さんの治療に関わる」重要な業務にも関わらず、なかなか見えにくい経営課題の一つです。
経費の見直しに着手した多くの歯科医院で課題が表面化することになり、
- 人力やエクセルによるアナログな方法からの脱却
- 在庫管理や発注を自動化することで無駄な人件費や余剰在庫を削減
という流れに大きく舵を切る必要に迫られています。
次の章では、在庫管理や発注を自動化するIoTや歯科DX化についてご紹介していきます。
歯科医院の経費削減の課題を解決するIoTとDX
競合も多く、費用対効果に見合った広告宣伝を行わなければならない中、取り組みたいのが、業務効率化による経費削減。
そして、そのために大きな課題となっているのが、医療資材の在庫管理や棚卸・発注です。
消毒液、手袋、マスク…といった通常業務でも欠かせない医療材料は新型コロナウイルス感染症対策のために、ますます管理する数量も労力も増大…。
また、人材不足、スタッフが定着しない…といった人材面での課題もあげられています。
そこで注目され、近年続々と各企業で導入されているのが在庫管理・棚卸・発注の自動化であり、その最も有効な方法として以下の2つが大きなキーワードとされています。
●DX(デジタルトランスフォーメーション)
企業の営みや産業全体をデジタルの力でよりよくしていく取り組み
● IoT(Internet of Things)
IoT=「モノのインターネット化」
IoT機器を導入することにより、クリニック経営の見えにくい負担となっている歯科材料や用品の在庫・発注管理の「自動化」や「見える化」が可能になります。
現場では、診療に必要な歯科材料やディスポーザブルなどを切らさない様に頻繁に残量や在庫を確認、適切な発注先に適切なタイミングで発注することが必要ですが、患者に対する診療やサービスの合間に行わなくてはいけないこれらの業務を自動化することが、クリニックのスタッフの物理的・心理的な負担を軽減することにもつながります。
デジタルテクノロジーを駆使して、企業経営や業務プロセスそのものを根本的に改善していくDX(デジタルトランスフォーメーション)を実現するためにIoTは欠かせない要素となります。
次の章では置くだけで在庫の見える化!医薬品標準コード「メディコード」とのデータ連携が可能!今、話題のIoT機器「スマートマットクラウド」をご紹介します。
スマートマットクラウドで発注・在庫管理を自動化
現場のあらゆるモノをIoTで見える化し、発注を自動化するDXソリューション「スマートマットクラウド」を使えば、貴院でも簡単に自動化が可能です。スマートマットの上に管理したいモノを載せるだけで設置が完了。
あとはマットが自動でモノの在庫を検知、クラウド上でデータを管理し、適切なタイミングで自動発注してくれます。
さまざまな自動発注に対応
「スマートマットクラウド」は、メール・FAXに加え、貴院で現在お取引のあるCiモール、FEEDデンタル、P.D.R.オンラインなどの主要ディーラーに対し自動で発注を行うことができます。
スマートマットのサイズは、A6サイズ〜A3サイズまで
- 倉庫室のラック上
- 診療エリア備え付けの棚の中
- 引き出しの中
貴院のスペースや使用状況、導線に合わせた設置が可能です。
経費削減に成功!スマートマットクラウド導入事例
スマートマットクラウドは、現在多くの歯科医院に導入いただいています。導入をきっかけに経費を削減し、)事例をご紹介します。