在庫管理術
ディーセントワーク|意味やSDGsとの関係と導入メリット、実現に向けた企業の取り組みの方法を解説
ディーセントワークとは
ディーセントワーク(decent work)は、「働きがいがある人間らしい仕事」のこと。
ディーセントワークは、国際労働機関であるILOのファン・ソマビア元事務局長が提唱した概念です。
ILOは労働に関するあらゆる問題に取り組む国連の専門機関で、ディーセントワークの実現をめざし活動を続けている団体です。
今回はディーセントワークの意味と注目される理由、ディーセントワークとSDGsとの関わり、日本の労働環境の現状と課題、日本でのディーセントワーク推進の進め方と、実現に向けた企業の取り組み方法を解説します。
ディーセントワークとSDGs
ディーセントワークとは具体的にいうと、人間らしい生活を継続的に営むことができ、人としての尊厳を守ることができる労働条件が確保された仕事のことを意味しています。
ディーセントワークの概念が世界的に注目される背景に、持続可能な開発目標、SDGsが関係しています。
ディーセントワークは、SDGs※が定める17のゴールうち、ゴール8「働きがいも経済成長も」の中で推進されています。
収入や待遇の不平等をなくし、ディーセント・ワークを促進することが、長期的で持続可能な国家経済成長につながります。
そのため各国政府はディーセントワークの実現を目指し、さまざまな政策を打ち出しています。
SDGs…持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals)のこと。015年9月の国連サミットで採択され17のゴール・169のターゲットから構成されている。2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際的な目標を設定している。
日本の労働環境の現状と残された課題
日本はまだまだ、ディーセント・ワークの実現に至っておらず、国内には次のような課題が山積しているのが現状です。
- 長時間労働:1日の勤務が長い、休日が少ない
- 労働災害・メンタルヘルス疾患の発生:業務に起因して被る災害の発生、ストレスによるメンタル面での不調
- 所得格差:非正規雇用割合の増加
- ハラスメント:セクシュアルハラスメント、妊娠・出産・育児休業・介護休業等に関するハラスメント、パワーハラスメントの存在
厚生労働省によるディーセントワーク推進の4つのポイント
こうした国内の労働環境の問題点を解決するため、日本政府は様々な働き方改革の取り組みを始めています。厚生労働省は戦略的な取り組みとして、ディーセントワーク推進のポイントを4つに絞り整理しています。
●ディーセントワーク推進ポイント
- 働く機会があり、持続可能な生計に足る収入が得られること
- 労働三権などの働く上での権利が確保され、職場で発言が行いやすく、それが認められること
- 家庭生活と職業生活が両立でき、安全な職場環境や雇用保険、医療・年金制度などのセーフティネットが確保され、自己の鍛錬もできること
- 公正な扱い、男女平等な扱いを受けること
企業によるディーセントワーク推進の7つの評価軸
さらに上の4項目に基づいて、厚生労働省は、企業が取り組むべき対応が整理できるよう7つの評価軸を示しています。
- WLB軸:ワークライフバランスをとりながら年齢にかかわらず働き続けられる職場か
- 公正平等軸:性別や雇用形態にかかわらず能力を活かせる職場か
- 自己鍛錬軸:教育体制が整い能力開発の機会が与えられている職場か
- 収入軸:生計を維持できる収入が得られる職場か
- 労働者の権利軸:働く上での権利が認められていて発言しやすい職場か
- 安全衛生軸:肉体的・精神的に安全な環境が確保されている職場か
- セーフティネット軸:雇用保険、医療・年金制度等に確実に加入している職場か
企業におけるディーセントワーク推進のメリット
労働者に働きやすい環境を整えることは、労働者だけでなく企業にとっても大きなメリットがあります。
- 労働生産性の向上:長時間労働の抑制と個人の能力開発
- 従業員満足度の向上:優秀な人材の定着
- 企業イメージの向上:企業や製品のブランディングに寄与し採用にも有利
競争が激しい業界、転職が盛んな職種、人手不足が顕著な業種では、企業がディーセントワークの推進への積極的への取り組むことが、生き残りの鍵となります。
企業におけるディーセントワーク推進の取り組み方法
ディーセントワークを推進するメリットを理解しても、具体的にどこから手をつけていいのかわからない、という企業も多いのではないでしょうか。
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