在庫管理術
定期発注方式|定量発注方式との違いは?メリットとデメリットも
定期発注方式とは
週1回、毎月1回など、決まった発注間隔で毎回数量を計算して発注する方法のことです。現在の在庫量や必要数に応じてその都度、発注量を計算して発注する方式のため、発注量は毎回変わります。
最低でもストックしておくべき安全在庫を下回らないような発注周期を決め、最大在庫まで発注します。
その時の状況に応じて柔軟に発注量を決めることができますが、発注量を毎回決めるが手間になる可能性もあります。
定量発注方式との違い
定期発注方式と同じようによく用いられている発注方式に定量発注方式があります。名称は似ていますが、両者は明らかに異なります。
定期発注方式 | 定量発注方式 | |
---|---|---|
発注のタイミング | 決まった発注間隔 | 在庫がある一定の量まで減った際 |
発注量 | 毎回数量を計算して発注 | 毎回決まった量を発注 |
向いている製品 | 高価なものや需要変動の大きいもの | 単価の安いものや需要が安定しているもの |
定期発注方式のメリット
発注日・入庫日があらかじめ決まっているため、作業計画が立てやすく、発注し忘れも防げます。
また、一定の時期に数量を指定して発注ができるため、在庫が余っている時は発注量を減らし、需要が伸びている時期は発注量を増やすと柔軟に対応が可能です。在庫不足や在庫過多をなくし、在庫の最適化・コストダウンにもつながります。
定期発注方式の計算方法・計算式
発注量は以下の計算式で計算します。
発注量=(発注間隔+調達期間)× 使用予定量 + 安全在庫 – 現在の在庫量 – 現在の発注残
また、需要の変動などによる欠品が生じないよう、通常必要な在庫に加えて最低限保持しておく在庫=安全在庫の量は以下の計算式で計算します。
安全在庫数=安全係数× 需要数の標準偏差×√(納入リードタイム+発注間隔)
安全在庫係数とは、欠品を許容できる欠品率=注文に対して商品を供給できなかった割合に対する数値を指します。具体例をあげると、100個の注文があったときに、95個しか納品できなかった場合、欠品率は5%となります。一般的に使われている欠品許容率と安全係数の値は以下の通りです。
欠品許容率(%) | 安全係数 |
---|---|
1 | 2.33 |
5 | 1.65 |
10 | 1.29 |
20 | 0.85 |
30 | 0.53 |
定期発注方式のデメリット【問題・注意点】
毎回正しい在庫数の把握と需要の予測を立てた上で、発注量を計算する必要があるので手間がかかります。
また、最低発注単位が決まっていたり、配送料金の関係で最適な量の発注ができないこともあります。
定期発注方式のまとめ
発注方式の中でも最も人気が高くポピュラーな定期発注方式ですが、メリットはたくさんあるものの、デメリットもあることは、ここまででご紹介した通りです。
また、定期発注方式の計算方法も慣れないと難しいと感じる人もいるかもしれません。
上記のことに加え、自社の業務内容、取り扱っている製品のことなども考慮の上、最適な発注方式を選んで在庫管理の効率化を行いましょう。
デメリットや不安を取り除くために在庫管理システムを導入するのもおすすめでです。
次の章では、そんな方にぜひ検討してみてほしいIoT機器で行うおすすめの在庫管理についてわかりやすくご紹介します。
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次の章では、定期発注方式・定量発注方式いずれにも対応している今、話題のIoT機器を使った在庫管理システムをご紹介します。
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