在庫管理術
委託在庫|預け在庫とは何か?メリットや在庫管理の注意点
今回は委託在庫と預託在庫の違い、委託在庫のメリット、委託在庫の管理方法について説明します。
委託在庫とは
委託在庫(預け在庫)とは、顧客や仕入先が置き場所になっているが、所有権は自社にある在庫を指します。
在庫の置き場所は、外部倉庫や販売委託先などで、製品を委託販売店に預けたり、製造のため部品を仕入先に預けたりするケースが該当します。
反対に、所有権は取引先にあるけれど、自社においてある在庫を受託在庫(預かり在庫)と呼びます。
在庫の種類 | 特徴 |
---|---|
委託在庫(預け在庫) | 置き場所:取引先 所有権:自社 |
受託在庫(預かり在庫) | 置き場所:自社 所有権:取引先 |
委託在庫と預託在庫の違いは?
委託在庫と混同されやすい言葉に、預託在庫(よたくざいこ)があります。
委託在庫も預託在庫もどちらも自社に所有権があり、取引先で保管されているという点では共通しています。
預託在庫はVMI(ベンダー主導型の在庫管理方式)のことで、毎月継続して使用する部品のような在庫の供給に利用されています。
具体的にはサプライヤーが、顧客であるメーカーの工場に在庫を保管し、実際に消費した分のみ仕入が発生する仕組みの在庫のことをいいます。
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委託在庫のメリット
委託在庫はサプライヤー側と顧客側の双方にメリットがあります。
- サプライヤーのメリット:必要な在庫量が明確になる、生産計画が立てやすい
- 顧客のメリット:在庫管理の手間を削減できる、在庫リスクが低い
委託在庫のデメリット
委託在庫のデメリットや注意点にも触れておきます。
委託在庫のデメリットとは、やはり自社にある通常在庫に比べて在庫管理が難しい点。
また委託在庫は棚卸資産除外という不正会計の温床となっている側面があり、監査で厳しいチェックが入る可能性があります。また請求や支払いの手続きにミスがあると、下請法に抵触する恐れもあります。
委託在庫の在庫管理
委託在庫の在庫管理は在庫の所有権を持っているサプライヤーの仕事になります。サプライヤーは委託在庫を自社の在庫として、自社外で保管されている状況で通常在庫と区別し管理します。
正確な在庫管理のためには、サプライヤーと在庫を購入企業の間で、在庫状況だけでなく使用実績や使用予定数を共有する必要があります。
委託在庫の棚卸
実地棚卸の時は、委託先や仕入先にある委託在庫の金額を計算し、実地棚卸の金額に加算する作業が必要になります。
方法は次の2つになります。
- 実地棚卸日の預かり証をもらう
- 実地棚卸日に預け先に出向いて在庫をカウントする
委託在庫は日常的な在庫管理や棚卸時に正確な処理が必要になります。次のセクションでは、委託在庫の管理を簡単にするIoTシステムを紹介します。
預け在庫の管理を楽にする在庫管理システムとは
物理的に離れている預け先にある自社在庫の管理は大変です。
委託在庫の管理を楽にする在庫管理システムの条件をピックアップしてみました。
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- 情報共有が簡単
- 需要予測の材料となるデータがとれる
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関係部署や取引先との在庫情報が簡単に共有ができ、クラウド上に自動保存された在庫変動のデータは貴重な需要予測の材料となります。
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