目視や声がけによるアナログ管理から脱却。在庫の見える化や、不足時の発注アラートで欠品防止を実現し、手待ち時間や作業変更による無駄を解消
戸田建設株式会社
社名 | 戸田建設株式会社 |
業種 | その他 |
課題 | アナログ管理から起こる欠品や過剰在庫による無駄なコスト |
効果 |
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・目視確認、声がけといったアナログ管理から起こる欠品
・欠品から生じる手待ち時間や作業手順の変更
・過剰在庫の廃棄にかかる無駄なコストの発生
・在庫情報や数量を可視化することで、在庫不足を大幅に削減し、欠品もほぼゼロに。過剰在庫も解消
・手待ち時間や作業手順の変更などを削減。支給している資材の欠品による型枠大工の手待ち時間はほぼゼロに
・現場をきれいにする上で必要な土嚢袋の欠品もなくなり、現場の状態が悪化するのを防止
それぞれの拠点での事業内容について簡単に教えてください
大分末広町一丁目計画作業所では、大分駅前に位置する19階建て、全188戸の高層マンションを建設しています。
福岡冷蔵倉庫作業所で建設しているのは、地上2階建ての鮮魚市場で、魚を冷やす冷蔵庫のような建物です。
スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください
持ち出したまま戻さないことも多く欠品の原因に欠品が作業手順に影響を及ぼすことも。過剰在庫により廃棄コストの無駄も課題に
建築現場には多様な資材が存在し、それらを管理するのは担当社員の役割です。しかし、現場には自社の社員以外にも協力会社の方々など多数おり、作業員が資材を持ち出したまま戻さないケースも多く発生していました。
その結果、必要な資材が必要なときにないという欠品が頻繁に起きていましたね。資材が欠品すると、その作業は翌日に持ち越しとなり、他の作業を進めざるを得ず、計画していた作業手順に影響が出ることもありました。
在庫管理を担当する社員にとっても業務負担が大きな課題でした。欠品が頻繁に発生すると、職人さんたちは資材の使用判断がつかなくなったり、「あれはどこにあるのか」「これはどこにあるのか」と担当社員に質問することが増えます。
その結果、担当社員は本来の管理業務ができず、資材を探し回ったり注文をかけたりといった無駄な作業が多く発生している状況でした。
また、在庫を無駄に持ち過ぎて余らせてしまうと、別の現場で利用できれば良いのですが、そうでない場合は廃棄することになり、無駄なコストが発生してしまいます。
在庫情報や使用量を可視化することで、必要な量を正確に把握し、無駄を減らしたいと考えていました。
スマートマットクラウド導入前の在庫管理はどのように行っていましたか?
担当者の目視確認と声掛けによるアナログな管理
私は現在の立場では資材管理を直接行っていませんが、係員として現場で働いていた時は、資材を目視で確認していました。資材はここから勝手に持ち出さないように、必要な分は戻すように日々管理する、というぐらいしかできていなかったですね。
私も、和田見所長と同じく目視管理をメインに行っていました。自分が資材を置いてある場所を通る際に現状を確認。私が気づかない場合に「なくなりそうだから注文しておいたほうがいい」といったことを言ってくれるスタッフもいました。
スマートマットクラウドの導入の決め手を教えてください
目視確認の手間がなくなり、遠隔から在庫数を確認できる
在庫管理に人手をかけず、何がいくつあるのかが把握できるという点が、私たちが抱えていた課題と合致していたため、導入を決めました。
わざわざ見に行かなくても通知が届くので、資材が減っていることに気づき、「注文しなければならない」と判断できます。
資材置き場を通る際に目視を忘れることもよくありますので、そのような漏れがなくなるのは非常に便利だと感じました。
現在、スマートマットクラウドでどういった物品を管理していますか?
福岡冷蔵倉庫作業所では、熱中症対策用の経口補水液やジュースディスペンサーを管理しています。また、火災防止のためにポットもスマートマットで管理しています。
これらは過酷な環境で働く社員や協力会社のために必要となるものですが、目視で定期的に確認しようとするとかなり大変な労力でした。
さらに、リース品もスマートマットクラウドで管理しています。協力会社用のカゴを用意し、リース品の返却用として活用しています。
大分末広町一丁目計画作業所では、養生テープ、ガムテープ、土嚢袋など作業員が使用する道具を管理していました。また、型枠大工の方々向けに弊社が支給している資材も管理していました。
(大分末広町一丁目計画作業所)養生テープ、ガムテープ、土嚢袋などをスマートマットで管理している
スマートマットクラウドの導入後の効果をお聞かせください
在庫不足、欠品削減に成功したことで、手待ち時間や作業手順の変更がなくなった
スマートマットクラウドを導入した結果、資材の在庫不足が大幅に減少しました。
例えば、朝にガムテープがないという状況になった場合、次に取りに行けるのは昼休みの時間帯になることが多く、その結果、そのガムテープを使う作業が約4時間遅れることになります。
導入後は、こうした欠品がほぼなくなり、結果として、手待ち時間や作業手順の変更などが減りました。特に、弊社が支給している資材の欠品による型枠大工の手待ち時間はほぼゼロにすることができました。
また、土嚢袋は掃除後のゴミを捨てるためのものでもあり、現場をきれいにする上で必要な道具になります。この土嚢袋の欠品もなくなり、現場の状態が悪化していくのを防ぐことができたと思います。
熱中症対策用の経口補水液とジュースディスペンサーについては、在庫がなくなると通知が届き、すぐに補充できるようになりました。非常に助かっています。
ただし、資材用のマットについては、協力会社に通知が行くように設定しているものの、まだ連携がうまく取れていない状況です。
スマートマットクラウドの活用について、今後の展望や期待することなどを教えてください
協力会社との連携などでさらなる管理の効率化を目指す
現場がどんどん次の工事フェーズに移行する中で、スマートマットの置き場所を見直す必要が出てきています。
たとえば、高価な資材を管理する際に、一つのスマートマットに特定の資材業者を紐付け、資材が減った際に自動的にその業者に通知が行くように設定できれば便利です。
これにより、業者が現場近くを訪れる際に、必要な資材を一緒に届けてもらうといった効率的な運用が実現できるようになると良いなと思っております。
屋外でゴミコンテナの下に敷いて使用できるようになればと考えています。そのためには、耐久性(防水・防塵性能)と耐荷重の向上が求められると思います。
また、管理画面で在庫の個数が協力会社にも見えるようになれば、さらに管理が楽になるのではないかと感じています。
スマートマットクラウドに限らず、福岡冷蔵倉庫作業所のように、資材をコンテナにまとめた資材管理システムをパッケージ化して展開していければと考えています。
現場が始まる際に必要な材料をワンパッケージとしてあらかじめ用意し、管理もそのコンテナで行えるようにすることで、効率的な運用を実現することを目指しています。
(福岡冷蔵倉庫作業所)現場が始まる際に必要な材料をパッケージ化した資材管理システムにスマートマットクラウドを導入
インタビューのご協力ありがとうございました。人の出入りや扱う部材の多い建設現場での在庫管理を可視化することで、欠品を防ぎ、作業の効率化を実現されたとのお声、大変うれしい限りです。管理品数が多い企業さま、在庫管理・発注に課題を抱えている多くの企業さま、現場スタッフの皆さまのお役立ちができますよう、今後も努力してまいります。
戸田建設株式会社 |スマートマットクラウド導入の概要
- 導入目的
在庫を可視化し、在庫不足や欠品、過剰在庫を解消
- 設置場所
現場事務所や建設現場内
- 管理商材
建築資材、消耗品、リース品など
- スマートマット導入の決め手
目視確認の手間がなくなり、遠隔から在庫数を確認できる