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クリーンルームを含む工場内に点在する備品の管理をデジタル化、 見える化し属人管理から脱却

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日東電工株式会社

社名 日東電工株式会社
業種 化学
課題 点在する備品管理を担当者に依存していた
効果
  • リアルタイムでの遠隔監視
  • 実在庫データの見える化
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・欠品させない様に適切なタイミングで補充する従来の体制が困難になっていた
・従来担当者が歩き回り目視でチェックし綱渡りで補充していた、クリーンルーム内外に点在する備品をリアルタイムでの遠隔監視に移行
・従来、担当者の勘と経験で突発的な使用量の拡大にも備えていたが、実在庫データの見える化で、属人管理からも脱却
  
日東電工株式会社は、粘着テープなどの包装材料・半導体関連材料・光学フィルムなどの分野で数々のGlobal Niche Top™ 製品を送り出す高機能材料メーカーです。今回は、ディスプレイ用光学フィルムを製造する情報機能材料事業部(尾道事業所・豊橋事業所)で製造プロセスのDX推進を担われている平瀬様を始めとする皆さまにお話を伺いました。

 

工場全体で現場DXを推進

デジタル化による効率化を工場全体で模索

日東電工株式会社情報機能材料事業部(尾道事業所・豊橋事業所)では、ディスプレイ用の光学フィルムを製造しています。その中でも、今回お話を伺った第3製造部 情報製造プロセス管理課では、当該製造プロセスや現場におけるDXの推進を担っています。

DXを通じた生産性向上を掲げ、その第一弾として、工場のデジタル化に取り組まれています。今回の工場備品管理のデジタルによる見える化も、工場のデジタル化余地を模索する中で、現場の課題を解決するチャレンジとして検討を開始したものです。

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クリーンルーム内外に点在する備品を担当者に依存し管理

クリーンルームを含む、広範囲に点在する備品を少人数で管理

ディスプレイ用光学フィルムの生産を担う尾道事業所・豊橋事業所では、工場内の数カ所で保管されるフィルターやテープ、さらに製造で使用する液体の副資材などの備品を、少数の担当者が週に1度以上は巡回し目視で確認し、在庫を管理・補充。特に液体の副資材など消費速度の早い一部の部品については、頻繁に在庫状況をチェックし、切らすことがない様、気を配る状況がありました。

そもそも、豊橋事業所では備品の保管場所が事務所から歩いて5分以上の複数箇所に及ぶため、わざわざ時間をとって現場を巡回しなくてはならないという非効率な状況でした。さらに、テープなどの備品は棚に詰んであるため、確認の際は、自動搬送機が動く周囲に気を配りながら棚から引き出し数え、また棚に戻すことも必要でした。確認の手間という点でも、重量のある備品を周囲の環境に気を使いながら上げ下ろしするという労災リスクの観点でも、課題を抱えていたと言えます。また尾道事業所では、クリーンルーム内にフィルターなどの備品を保管しており、在庫確認のために毎回クリーンルームに出入りしなくてはならないという状況もありました。

担当者の勘と経験で突発的な使用量増大にも備え、欠品を回避

フィルターやテープ、さらに製造で使用する液体の副資材は、使用の度に使用者がチェックすることで使用・在庫量が管理されます。ただどうしても記入漏れや突発的な使用が重なり、正確な在庫量をタイムリーかつ正確に把握するのが難しいのが現実です。しかし、備品と言えども、必要なタイミングで欠品を起こすと生産スケジュールに影響を及ぼすため、欠品は許されません。「どの程度・どういう頻度でなくなる可能性があるな、というのはこれまでの勘と経験でわかりますので、必要な頻度で現地を回り実際の在庫量を目視でチェック。さらに多少のバッファーを持って発注・補充していました。ただ、それでも突発で多く消費されてしまうこともあり、欠品させてことはないものの、ぎりぎりで補充が間に合うという事態は何度もありました。」(豊橋事業所の現場/データ活用を担当される澤田様)

今後、管理すべき備品が遠隔地に移動することに備える必要

豊橋事業所では、近く工場レイアウト変更に伴い、備品の置き場がさらにオフィスから遠くなり、従来の様な頻度で巡回・確認することが難しくなることが予想されました。また尾道事業所では、クリーンルーム内の製造以外の業務を最小限にし、特に紙を使う作業をなくす取り組みを進めているところでした。この様な背景もあり、それぞれ1名の担当者が頻度高く巡回し、欠品させない様に適切なタイミングで補充する従来の体制がこれ以上、続け辛くなっており、変革が求められていました。

遠隔監視への移行で属人管理から脱却

リアルタイムでの遠隔監視に移行し、月50時間の効率化を達成

今回、豊橋事業所の広範囲に点在する備品および尾道事業所のクリーンルーム内に保管される備品の管理にスマートマットクラウドを導入。対象とした備品をリアルタイムでの遠隔監視に移行。これにより月約50時間相当の効率化に成功。当初期待していた通り、苦労していたリアルタイムでの実在庫の把握を、人手をかけず行うことが可能になりました。「歩くロス、探すロスを期待通り効率化することができました。また手間もさることながら、従来は欠品させない様に気を配っていた訳ですが、それが遠隔からいつでもチェックできる様になった点が大きかったです。」(澤田様)

担当者の属人管理から脱却というメリット

「実在庫数を誰でも見える状態になったことは非常に大きいです。従来は特定の担当者の勘と経験で巡回・確認しバッファーを持って補充していましたが、これで例えば担当業務の引き継ぎなども可能な状態になります。」(澤田様)いわば、特定の担当者個人への依存から、実在庫データの見える化を通じ、脱却できることの意義を強調されています。 

スマートマットクラウドの現場での”使い勝手”を評価

また今回の備品管理へのスマートマットクラウド導入について、平瀬様は次の様に評価されています。「現場のDXを進めるという点で、もちろん費用対効果が出ることは必要不可欠なのですが、それ以上に現場での使い勝手も重要と考えています。この点で現場での使い勝手のいいスマートマットクラウドは“DXを現場で推進するためのデジタルツール”として高く評価しています。」

余剰在庫削減や発注までの連携を進めたい

実在庫データ活用し在庫圧縮へ

「現在は在庫管理までデジタル化できたものの、ここで得られたデータを生かしきれていません。データから各備品の日々の在庫トレンドがわかりますので、閾値を改善し、余剰在庫の削減を進められると考えています。」(平瀬様)

日東電工株式会社|スマートマットクラウド導入の概要

導入目的

工場に点在する備品の管理自動化・デジタル化

設置場所

尾道事業所・豊橋事業所 

管理商材

フィルターやテープ、薬品などの工場備品

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