導入事例|スマートマットクラウド|在庫管理システム

属人化による業務負担の集中や不公平感を解消。本来の生産業務とは関係のない在庫管理・発注の労力を月105時間削減

作成者: Admin|Dec 2, 2024 4:24:34 AM

御社の事業内容について教えてください

野久さま:

弊社は、滋賀県と高知県の2県に5つの工場を構え、熱間鍛造品を製造しています。当工場の水口工場では、滋賀の本社工場と高知の室戸工場で製造された熱間鍛造品を、旋盤・マシニングなどの工作機械を使って、機械加工しています。具体的には、お客さまのご要望に応じた形状に成形する自社熱間型打鍛造品の加工を実施しています。

全社として『少量多品種生産』という、鍛造業界としてはめずらしい生産形式をとっており、建設機械・船舶・鉄道車両・建築部材などのさまざまな業界のお客さまとお取引をさせて頂いております。

*熱間鍛造:加工技術の一つで、金属を高温に加熱してから成形する方法

スマートマットクラウド導入前の在庫管理の課題を教えてください

在庫管理専門スタッフがいないため、特定の人物の気づきに依存
欠品や過剰在庫が発生すると業務負担や非難の目が集中

野久さま:

当工場には、工具チップやパーツクリーナー、段ボールなどといった製品製造・出荷に関わる製品や、コピー用紙やトイレットペーパー、消毒液など社員の日常に関わる製品までさまざまな消耗品があります。

弊社にはそういった消耗品の管理を専門とする部門はなく、気づいた人が行う、または、特に指名されたわけではないが「なんとなく〇〇さんの仕事」といったように漠然とした在庫管理の体制を取っていました。

そのため、気づいた時には在庫がなくなっていて、まだ社内にあるものをかき集めるといった緊急の対応が発生したり、多くの人が同じモノの購入手続きを取った結果、必要以上の在庫を抱えてしまったり、という問題がしばしば発生していました。

また、欠品や過剰在庫といった課題が表面化することで、なんとなく任されていた特定の人物に業務負担や非難の目が集中するといった小さな不公平も生じていました。

スマートマットクラウドを知ったきっかけは何だったのでしょうか?

種類が多いものを手軽に管理したい、という要望にスマートマットクラウドが合致

野久さま:

先ほど申し上げたような在庫管理の課題を解決するのに役立つソリューションがないかネットでいろいろ探していました。その過程で、スマートマットクラウドを発見したことがきっかけです。

弊社では、「種類が多いものを手軽に管理できないか?」ということを念頭にソリューションを探していました。スマートクラウドのサービスはその要望に合致するのではないか、試しに使ってみようということになりました。

スマートマットクラウドの導入の決め手を教えてください

スモールスタートで検証しながら段階的に導入が可能
複雑な操作が必要ないことも決め手に

野久さま:

設置台数に応じた料金設定での導入が可能だったことですね。まず、管理対象製品を絞ったスモールスタートによる効果検証を行い、対象を拡大していくという段階的な実施が可能であったことが大きいです。

操作方法がシンプルで、扱う人の習熟度が上がりやすい点も決め手になりました。

スマートマットクラウドは工具専用の管理システムよりも汎用性が高いため、工具やチップ、クリーナーから消毒液などの消耗品までさまざまモノの管理をひとつのシステムでできます。管理の合理化ができる点も魅力的でした。



スマートマットの上にリサイクルチップを貯めていき、閾値よりも増えたら通知され、回収を行っている。スマートマットクラウドは汎用性が高く、さまざまなモノを管理可能

スマートマットクラウドの導入後の効果をお聞かせください

在庫管理・発注を自動化することで無駄な労力を削減し、属人化も解消

野久さま:

スマートマットクラウドで管理することで、消耗品の在庫確認や発注の抜けや漏れがなくなりました。現場スタッフが在庫を探したり、発注の手続きをするといった、製品の生産には直接かかわらない業務をしてもらう必要がなくなった、この効果も実感しています。

また、工具チップに関しては、実はほとんど動きのないものがある、ということも判明しました。ものの動きが見える化されたことで、不動在庫が明らかになり、在庫の適正化が実現できています。これは弊社としては想定していなかった大きなメリットです。

特定人物の善意や気づきに頼っていた消耗品管理が自動化されたことで、小さな不公平も是正できました。

スマートマットでの管理によって不動在庫の特定もできた工具チップ

具体的な導入効果の数値や事例があれば教えてください

スマートマットクラウドが取得したデータから最適な発注タイミングが判明

野久さま:

これまでは、見た目の在庫数に惑わされて、手配が遅れて欠品してしまう。急ぎの手配や機械間での貸し借りをしながらなんとかやりくりするという余計な業務がしばしば発生していましたが改善されました。

導入前は、「〇〇がなくなってたから急ぎで発注をしてほしい」「〇〇は今ないから、△△を流用してしのいでほしい」といった会話をしばしば耳にしてました。導入後はそのような会話は一切聞かなくなったので、在庫管理が適切に行われていると感じています。

弊社では、工作機械の工具・冶具の取り換え時や製品の清掃用に「パーツクリーナー」を使用しているため、各工作機械に1本設置しています。各工作機械に設置しているパーツクリーナーがなくなり次第、保管在庫から1本ずつ管理者が持ち出していました。

スマートマットクラウドの導入後、取得したデータからこのパーツクリーナーの消耗状況は概ね週に10本前後ということが判明。在庫本数が10本程度になったら発注しないと欠品してしまうということがわかりました。納期約1.5週間で1箱30本の単位というサイクルで行っていた発注を見直すことで欠品の心配もなくなりました。

最適な発注タイミングを把握することで、欠品がなくなったパーツクリーナー(右)

在庫管理・発注にかかる時間を月105時間削減

野久さま:

スマートマット導入以降は在庫管理・発注にかかる時間を大幅に削減できました。

具体的な数字に換算しますと、消耗品の在庫管理と発注にかかる時間が20人がかりで1回15分くらい、計300分。それを21日間行うと300×21で6,300分。つまり月105時間の削減につながりました。

スマートマットクラウドの活用について、今後の展望や予定などを教えてください

重量物への対応が可能な500kgマットの導入も検討中

野久さま:

今後は状況に応じて管理物品を入れ替えながら、継続してスマートマットクラウドを使っていきたいと考えています。管理物品の数に応じて、導入台数を増やすことも視野に入れています。

追加導入の際は、これからリリースされる重量物への対応が可能な500kgマットも検討しています。

ものづくりに欠かせない製品や消耗品の管理を自動化、ものの流れを見える化することで月105時間の労力の削減につながったとのお声、大変うれしい限りです。管理品数が多い企業さま、在庫管理・発注に課題を抱えている多くの企業さま、現場スタッフの皆さまのお役立ちができますよう、今後も努力してまいります。