晝間さま:
空調設備工事の設計・施工を中心に、建物ライフサイクル全般にわたってのトータルなサービスを展開しております。
足許では、都心の再開発のほか、製造業で使われるクリーンルーム等の産業向けの空調設備工事の需要が非常に高まっています。
グループパーパス「環境革新で、地球の未来をきりひらく。」のもと、「環境クリエイター®」として環境創造の事業領域を拡げ、脱炭素・サステナブル社会の実現に寄与する技術・サービスの創出に取り組んでいます。
その中でもスマートクラウドを導入しているT-Base®では、今まで建設現場でしか行えなかった施工管理業務をプラットフォームでの生産管理に変革することで、現場の生産性の向上・労働時間の削減・建設業の環境貢献に取り組んでいます。
産業廃棄物のCO2排出量を算出するのが難しいという課題がありました。
例えば、発泡スチロールを袋に入れる時、そのままの状態でいれると体積を取ってしまいますが、押し固めた発泡スチロールだと体積が少なくなります。よって同じ体積でも、廃棄物の重量を調べないと正確なCO2排出量を算出できませんでした。
正確にCO2排出量を算出するためには廃棄物の重量データが必要ですが、従来の管理方法では体積単位の立米(㎥)*で管理することが一般的で、重量を計測する手段がありませんでした。
*立米(㎥):りゅうべい。立方メートルのことで、体積の単位。 1立米は縦・横・高さがすべて1mの箱の体積と同じ。主に建築業界、水道、ガス業界などで立方メートルと同じ意味で使われる。
T-Base®で排出される廃棄物。スマートマットクラウド導入後は、リサイクル効率を上げるために6種類に分別している
東京都のプロジェクトで協力している株式会社digglueからの紹介がきっかけでした。その後、スマートマットクラウドの公式サイトを通じて問い合わせをしました。
他社のソリューションも比較しましたが、計測の正確性やデータの使いやすさの点でスマートマットクラウドが優れていると判断しました。
まずは、シンプルでわかりやすい設定と充実した機能、そして価格ですね。必要なデータを的確に提供してくれる点。データの見やすさや、グラフ機能も充実していると思いました。
また、レスポンスが早く、少しでも疑問があれば丁寧に対応していただける点、優れたサポート体制も良かったです。
最初は秤に載せてマンパワーで量れば良いと思っていましたが、データに書き起こしたり、システムを連動させるなど、手作業では複雑な側面がありました。
スマートマットクラウドなら、このような課題を解決してくれるのではないかと期待しました。
廃棄物の下にスマートマットを設置することで、廃棄物の重量をリアルタイムで自動計測
産業廃棄物、特にプラスチック類を管理しています。プラスチックを再利用できるようにリサイクル可能なものとそうでないものを6種類に分けています。
digglueのサービス(MateRe)とAPI連携し、廃棄物の重量(出庫量をスマートマットクラウドから連携)をベースにCO2排出量を算定しています。
MateReとAPI連携し、廃棄物の重量からCO2排出量を見える化
晝間さま:
今までは、立米(㎥)単位での管理であったため、重量を計測するためには袋詰めされた物を1個ずつ計測し、メモするしかありませんでした。スマートマットクラウドを導入することで、計測の手間が掛からないだけでなく、メモやデータ入力の負担なども改善されました。
また、今まで計測できていなかった物が計測できるようになったことも大きなメリットです。
さらに、高頻度で計測が出来るので、どの作業でどれぐらいの産業廃棄物が排出されているのか知ることで対策を講じることが出来ています。
産業廃棄物の管理方法とCO2 排出量の可視化を実現したことで次のような具体的効果を実感しています。
従来は、廃棄物の体積・立米(㎥)で管理していましたが、スマートマットクラウドによって重量に基づいたデータ収集が可能になり、より正確な CO2 排出量の算出が可能になりました。
スマートマットクラウドのデータに基づいて、リターナブル梱包への切り替えなど、廃棄物削減に向けた具体的な対策を検討できるようになりました。
今回のスマートマットクラウドの導入は、東京都の「革新的技術・ビジネスモデル推進プロジェクト」の一環でした。現在、スマートマットクラウドが導入されているT-Base®は、弊社中期経営計画の成長戦略に基づく実施策である「T-Base®プロジェクト」の中核施設であり、現場の方をはじめとした社内外の多くの方々が視察に来られます。
その際に、施工管理の面からも環境負荷低減へ貢献できることを感じていただくことができているのではないかと思います。
建設現場の施工プロセスの変革に取り組むT-Base®。現場を問わず共通する部分や、繰り返し作業となる部分を標準化し、現場とは離れた場所で生産・供給に取り組む
晝間さま:
スマートマットクラウドが得意とされている在庫管理の部分で活用を検討しています。一般的なボルトやナットなども管理していこう、という方針です。
晝間さま:
社会課題である環境問題を解決するためには、CO2の見える化は必要不可欠です。現在導入しているオフサイト拠点だけでなく、建設現場へもスマートマットクラウドを導入して、ボトムアップ式でCO2排出量を見える化することで解決案を導き出していきたいと思います。
晝間さま:
建設業界は基本的に屋外での使用が検討されるため、防水、防塵機能があると嬉しいですね。